トヨタ、農研機構とイチゴの品種改良を効率化する高精度選抜技術を開発

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JCN Newswire, 自動車全般 コメントはまだありません



Toyota City, Japan, Mar, 30 2017 – (JCN Newswire) – トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)(※1)と共同研究を行い、DNAマーカー(※2)を用いることでイチゴの品種改良を効率化する技術を開発した。

イチゴは国内で最も市場規模の大きい園芸作物の一つであるが、国内では12月から翌年5月に生産が集中しており、端境期のうち7月から10月の需要のほとんどは輸入によってまかなわれている。そのため、病気に強く、この端境期に国内で生産、出荷できる魅力のある品種づくりが必要とされてきたが、ゲノム(※3)構造が複雑で遺伝情報の解析が難しいイチゴは、DNAマーカーを用いた品種改良がなかなか進んでこなかった。

そのような状況下で、トヨタと農研機構はトヨタが独自に開発したDNAマイクロアレイ技術(※4)をベースに、イチゴの遺伝情報を高精度に解析する技術開発に成功。イチゴの重要病害(うどんこ病、炭疽病)(※5)に強い個体、および「四季成り性」(※6)を有する個体を選抜することができるDNAマーカーの開発に成功した。イチゴの品種選抜は、有用な性質を持った2品種を交配して得られる種子から数千の子孫を育て、段階的に優良個体を絞り込んでいく。今回開発したDNAマーカーをイチゴの品種選抜に用いると、簡単なDNA検査で必要な遺伝子をもつ子孫を判別できるため、評価の初期段階で候補を大幅に絞り込むことができる。これにより、病害抵抗性や四季成り性の選抜に要する期間を通常の2分の1に短縮でき、栽培面積も3分の1で済むなど、イチゴの品種改良の効率化に寄与すると考えている。

トヨタおよび農研機構は、これらの結果を本日開催されている日本育種学会(※7)で発表した。なお、今回発表したDNAマーカーは農業関係者に幅広く活用していただけるよう積極的に情報開示・提供に応じていきたいと考えている。

トヨタは、2014年にトヨタ生産方式の考え方を農業に応用したクラウドサービス「豊作計画」を開発・提供するなど、自動車事業で培った生産管理手法や工程改善ノウハウを農業分野に応用してきた。また、本日、愛知県の農業法人2社とトヨタの考える先端農業モデル(※8)の開発に向けた業務提携契約の締結についても発表しており、今後も農業の持続的成長に向けて、さらに貢献を進めていきたいと考えている。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/mail/16010724

※1 日本の食料・農業・農村が直面する様々な問題に関わる研究開発や普及を行う機関
※2 ゲノム上の特徴的なDNA配列。有用な形質と関連づけた特徴的な配列を目印にして植物の品種改良等に利用する
※3 生物が種として機能していくために必要な遺伝情報を有する染色体の組み合わせ。ヒトのゲノムは2組の染色体の組み合わせで構成されるが、イチゴは8組の組み合わせからなる複雑な構造となっている
※4 対象とする生物の遺伝子情報を、網羅的かつ迅速に解析する技術。ヒトの体質、発ガン危険率などの評価において実用化が進んでいる
※5 うどんこ病 葉や果実に白い粉をまぶした斑紋ができる病気。果実に発生すると商品価値がなくなる炭疽病 葉などに黒褐色の斑紋が生じ、症状が進むと株が萎れ枯死に至る
※6 低温・短日条件に加え高温・長日条件でも花芽形成し、開花・結実する性質。四季成り性イチゴはイチゴの端境期で、流通価格の高い夏や秋にも収穫することができる
※7 品種改良に関する研究及び技術の進歩、研究者の交流と協力、および知識の普及を図ることを目的とした学会
※8 「豊作計画」での取り組みを基本としながら、(1)ビッグデータと先進技術をつないだ精密農業、(2)(生産だけでなく)流通、販売プロセスの改善、(3)(米以外の)多品目への展開の3つを備えた農業モデル

概要:トヨタ自動車株式会社

詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。





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